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2020.05.29

IACUCCI(イアクッチ)

Stories of IACUCCI from director's eyes -vol.02-

こんにちは。今回は、私がAbruzzo/アブルッツォに訪れたときの風景やエピソードを交えながら、
IACUCCIのブランディングインスピレーションに繋がったストーリーをお伝えしていきたいと思います。

IACUCCI生誕の地“ABRUZZO”へ

IACUCCIのショールームは、イタリアの中部アドリア海沿岸のアブルッツォ州にあります。
初めての出張時は、ミラノに前乗りして来シーズンのリサーチを行い、感性を高揚させた状態で挑みました。

ミラノから飛行機で約1時間、アブルッツォ州の玄関口であるペスカーラ空港に到着後、車で約2時間の場所“Alba Adriatica/アルバ・アドリアティカ”という町でIACUCCIは誕生しました。
移動中は車窓の両側に広がる一面のオリーブ畑に目を奪われながら、はじめて見るアブルッツォの景色を目に焼きつけていました。

1時間ほど車を走らせた頃、遠くの方に真っ青な水平線が見え私の興奮はさらに高まり、初回はあっという間に到着したのを覚えています。

IACUCCI

一面に広がるオリーブ畑

少し余談にはなりますが、ミラノから空路と陸路を使い3~4時間で現地アルバ・アドリアティカに到着することができます。
ただ、日本からミラノを経由しアブルッツォへ向かう場合は運航便が少なく、現地ホテルに到着するまで25時間~28時間ほどかかってしまうことも。 ミラノ⇔ペスカーラ便は多い日で1日2便、そして飛ばない曜日もあるのです。
機内で過ごす時間ではなく、空港で8~9時間を過ごさなければいけない上に、現地ホテルに到着するころには深夜0時をまわるというあまりの過酷さに、ミラノからペスカーラへのルートは2回目で終了となりました。

IACUCCI

ミラノから23時頃到着する夜便。
飛行機を降りてすぐ出迎えてくれる真っ青なネオンサインはアドリア海そのもの。今となっては貴重なペスカーラ空港の写真。

今は日本から直行便が出ているローマから約3時間の陸路移動に変更し、またペスカーラ空港からの道中とは違ったアブルッツォの景色を楽しんでいます。
ローマからアブルッツォへ向かう車窓からは、オリーブの木や水平線の代わりに、羊の放牧や古城の街、美しい山々を見ることができ、季節ごとに変わる表情は私の新たなインスピレーション源になっています。
そして、今あげたローマ⇔アブルッツォ間の風景はIACUCCIの2020年秋冬テーマに繋がるエリアですので、気になった方はぜひお店のスタッフに聞いてみてくださいね。

IACUCCI

イタリア語で“大きな石”を意味する山 Gran Sasso/グラン サッソ

Alba Adriatica/アルバ アドリアティカ

滞在先はビーチが目の前のホテル。
現地はサマータイムで、夕方の到着でしたが辺りはまだ明るく、荷物を置いて休む間もなく目の前のビーチへダッシュしました。

その景色を見た瞬間、一気にアブルッツォの虜になりました。
イタリア好きでビーチ好き。
そんな私にとって、この町はIACUCCIのクリエイティブディレクションをするためにうってつけの場所だと舞い上がりました。

  • IACUCCI
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宿泊ホテル目の前に広がるプライベートビーチ。美しい空と海のグラデーション。

夜はIACUCCIファミリー行きつけのレストランへ。

アルバ・アドリアティカは、海に面した自然豊かな地でゆったりとした時間が流れる港町のような雰囲気です。
そんな穏やかな町に、颯爽とレオパードのロングワンピースをなびかせVELARを片手に登場したNaluを今でも鮮明に覚えています。

“IACUCCIを都会的なブランドにしよう!”
と、彼女のスタリングを見て自分の描いていたブランドイメージに自信がつきました。

ディナーの場所は海沿いにある素敵なレストランで、Naluにテーブルのチョイスを託され迷わずテラス席を指しました。
海風を感じながら地元の新鮮な料理にワインも進み、お酒に詳しいPaoloとフランチャコルタ(イタリアのスパークリングワイン)の話で大盛り上がりしたことを覚えています。
ワインを傾けながら、互いにIACUCCIへ対する想いを熱く語り合った素敵なアブルッツォの夜でした。

  • IACUCCI
  • IACUCCI

写真左:カステッリの陶器から注がれるアブルッツォのワインは格別。その奥にみえるのはNalu。
写真右:Naluの隣にはこれからIACUCCIを受け継いでいく娘の“Gaia/ガイア”。誕生席には創業者であり優しい父のPaolo。Gaiaはお父さんにそっくりの美人さん。美しい月夜のディナー。
※カステッリの陶器:アブルッツォ/カステッリ地方の伝統工芸である手描きの絵柄が入った陶器。

私は食事の時も、必ずNaluのそばに座るようにしています。
阿吽の呼吸でコミュニケーションがとれるように、デザイナーのパーソナルな部分も全て受け入れられる相手になるために、出張時はできるだけデザイナーのそばにいたいのです。

出会ってまだ2年足らずですが、離れていても私とNaluはテレパシーのようなやり取りができる仲になりました。

IACUCCI SHOWROOM 

ビーチから車で10分程の長閑な場所にIACUCCIのショールームはあります。

ビーチの他にショールームの床や壁、エントランスの植栽など、アブルッツォで目にした、感じた全てのものが着々とブランディングイメージに繋がり、直営店の内装を考える上でも大きなインスピレーション源になりました。

  • IACUCCI
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写真左:ショールームのエントランス。大丸東京店のアガベも現在成長中。いつかこんな巨大アガベが入るような路面店をオープンしたい!
写真右:GaiaとIACUCCIファミリーの愛犬オーストラリアンシェパードの“Artu/アルトゥ”

  • IACUCCI
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エントランス入ってすぐ、オフィスから2階ショールームへの扉。
幼少期のGaiaが描いた落書きがリニューアルした今もそのままに。素敵な家族の物語を感じる扉。

IACUCCI

ショールームへと続く階段。私も好きな素材と色のグラデーション。ここからすでにIACUCCIの世界観が始まっているような期待を膨らませる階段。

IACUCCI

2階ショールームの扉を開けてすぐのエントランスには、IACUCCIの代表作“VELAR/ベラ”が。

一流デザイナーに依頼して造り上げた内装は、スタイリッシュにIACUCCIのテイストが盛り込まれていました。

IACUCCI

“I”ロゴの素敵な仕掛け。

次回は、IACUCCIのバッグが実際つくられている現場、IACUCCI FACTORYについてお伝えしたいと思います。


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