vol.02
COLUMN '服、髪、肌'
大切なものを大切にする
言葉にすると当たり前のことだけど実際は胸を張って出来ていると言えるだろうか。
昔LAを旅した時に、
「愛とはなんだと思いますか?」と現地のミスターに尋ねられたことがある。
私たちの出した答えは、
愛の反対は無関心であること、
すなわち、
愛とは興味を持つこと。
に落ち着いた。
そう、興味を持つことから全ては始まるのだ。
大切なものを大切にしたいと思っている、だけでは大切を守れない。
どうしたら大切にできるだろう
と興味を持ち、行動することで初めて大切にできる。
大切にしたい対象(モノでもヒトでもコトでも)に愛情が伝わるのだ。
例えば〝服〟
ストーリーとデザインに惚れ、
初めて袖を通した時のワクワクした気持ちをずっと保っていたいもの。
いくらお気に入りだからといって、
〝クローゼットにしまって眺める〟よりも、
沢山着て、沢山出掛けて、幸せな気持ちになって、
この服を着るとなんだか調子良いんだよね、私!なんて言われたら、
きっとその洋服は嬉しいだろう。
大好きな人に会いにいくとき、
美味しいものを食べにいくとき、
初めて訪れる街に行くとき、
そんな時に着てもらえたら絶対嬉しい。
帰ってきたら、
また次に着て行く時のために、
丁寧にお手入れをする。
それは難しいことではなくて、 外からついた匂いや汚れを清潔にリセットしたり、しわにならないよう畳んだりハンガーにかけたりする。
そうすると愛されているのが洋服にもちゃんと伝わる。
あなたに着てもらえてとっても幸せ。
洋服の声は聞こえないけれど、
少なくともその洋服を作るのにたずさわった多くの人たちは温かい気持ちに包まれるだろう。
そして〝肌〟
自分の肌にダイレクトに触れるインナーウェア。
自分の肌を大切にしたいなら素材にはこだわりたい。
そして自分の気持ちを大切にしたいなら、
気持ちをあげてくれるものを纏わない理由なんてないはず。
側からは見えないけれど、
見えないからこそ大事。
どんなランジェリーを身に付けているかでその人の〝印象〟が変わってくる。
と聞いたことがある。
お気に入りを纏っている人は、
自分を大切にしている素敵な女性という印象が残るだろう。
お気に入りは一つでも多い方が良い。
身に付けるモノもそうだし、持って生まれた自分のパーツもだってそう。
〝髪〟
丁寧にケアされた髪の毛だったら、
細くて華奢な髪質でも、
癖っ毛でも、
ボリューミーでも、
とっても素敵だと思う。
冒頭の愛とは興味をもつこと、の話に戻るが、
髪にもちゃんと興味を示してあげることが大事。
どんな髪質であっても、
私自分の髪、けっこう気に入ってるんだよね!
と思えるか思えないかは自分次第なのだ。
素敵なヘアアクセサリーをつけたり、
気に入ったスタイリング剤を使ってみたり、
自分の髪を好きになれるチャンスは沢山ある。
自分のパーツにお気に入りが多いなんて、とってもチャーミングなこと。
お気に入りを見つけたら、
あとはそれを大切にする。
あなたが大切にしたいものはなんだろう。
モノ、ヒト、コト、
きっと沢山あるだろう。
大切にしたいものが多い人生はとっても豊かだ。
自分の身体もそうだけど、
気持ちや気分もとびきり大切に。
大切な人たちの想いも大切に。
あなたの〝大切〟が見つかったなら、
あなたのやり方で良いから示してみる。
そうすることで、 あなたの日々は満たされて潤うはず。
あなたの人生が大切で溢れて、優しい気持ちで過ごせますように。
Text MIRAI MATSUDA
Photo YURI HANAMORI
Model NANA SHINNOO