vol.09
コーヒーを飲む時間が好きで、
そんな時間とともにコーヒーを提供したいと、
喫茶店を営むようになった高橋美賀さん。
「自分の夢を叶えたお店だから、
使う器もすべて好きなもので揃えたい。
自分で選んだお花を飾って、
自分で作ったお菓子を、私が好きなお酒や
私が淹れたコーヒーと一緒にサーブする。
やりたいことをぜーんぶやりたいから、
スタッフを雇うことなく、
大変でも1人で頑張りたいんです」
カフェで使用しているオリジナルの食器も、
頭のなかには思い描く理想のカフェのために
必要だったもの。
「参考にしたのは、お気に入りの
アンティークのカフェオレボウル。
昔からフランスが大好きで、何度も通ううちに
少しずつ集まってきたものの一つなんです」
女の人の手にすっぽりおさまるような小ぶりなサイズで、
縁には細く華奢なゴールドのラインを。
細部にまでこだわった仕上がりは、
高橋さんが思い描いていた理想どおり。
「コロナでお店を開けられない時期が続いたこともあり、
お客さまたちにも
この器で〈ムーン〉の雰囲気を味わってもらえたらと
オンラインで販売することにしたんです」
結果、オリジナルグッズはどれも
瞬く間に完売するほどファンの心をつかんでいます。
思うようにカフェを営業できなかったコロナ禍でしたが
高橋さんにとっては、立ち止まって考え直す
よいきっかけになった様子。
「いつも行列で待たせてしまっていたけれど、
オリジナル雑貨の販売ならば、
遠方の方にも楽しんでもらえる。
今はまた営業できるようになりましたが、
こうしてオンラインショップと並行しながら
無理をせず、よいペースで営業したいと思っています。
好きな仕事をずっと続けていきたいから、
働き方のスタイルは自分で決めるのがいい」
そんな高橋さんが仕事のときに身につけるのは、
いつも白いエプロン。
「私服はピンクが大好きなんですが、
仕事のときは白を選んでいます。
私が好きなお店って、スタッフが白を着ていることが多い
ということもあって。
清潔感があるし、誠実な印象がある色でしょう?
汚れても洗えば真っ白になるし、
取れない汚れは勲章だと思っています」
毎日、エプロンやクロス類は持ち帰って洗うので、
通勤は、〈weeksdays〉で買った
ベトナムのかごバッグが大活躍。
「マチが広いので、出張喫茶にも持って行けるくらい大容量。
軽くてなんでも入って、汚れたら洗えるから、
果物や花の買い出しにも重宝しています」
毎朝、出勤してからのルーティンは、
〈ONEME〉のミストをシュッとひと吹きして、
自分のために淹れたコーヒーを飲みながら、
空を見上げてぼーっとすること。
オリジナルのお香に火をつけて、ゆっくり呼吸していると
気持ちが整うのだそう。
「〈ONEME〉のミストは香りも大好きだし、
乾燥肌なので保湿できるのもうれしい。
コーヒーの香りって意外に髪に染み込んでしまうので、
営業中にシュッと吹いてリフレッシュすることもあります。
〈ONEME〉はハンドクリームの香りも好き。
本当は器を滑って落としたり、
指紋がつきやすかったりするのが嫌だから
ハンドクリームは塗らないほうがいいのだけど、
これは塗った瞬間からなじむから大丈夫」
近年は、“香りもの”にハマっているという高橋さん。
「精油療法士のセラピーを受けて以来、
好きな香りで気持ちが立て直せると知って。
最近は、好みの香りのお香やお香立ても
オリジナルで作りました。
目にしたもの、聴こえてくる音、感じたこと、
すべてを自分や仕事にリンクさせて考えちゃうから、
好きなこと、やりたいことがどんどん増えていくんです」
実はもうすぐ50歳を迎えるという高橋さんですが、
この数年で、人生への興味は増す一方。
「ずっと変わらずに好きなものもあるけれど、
新しい出会いが増えたり、
人付き合いにも少し変化があって。
今、改めて自分の生き方を見つめています。
私、100歳まで生きるかもしれないから(笑)」
カフェオーナー。
「女性ひとりが、仕事帰りにゆっくりひと息つける
ようなお店を」と
四谷四丁目に
MOON mica takahashi COFFEE SALONをオープン。
大好きな月が見える場所を選び、
夕方から夜にかけてひっそりと営業している。
主にていねいにハンドドリップで淹れたコーヒーを
始めとしたドリンクと、
手作りの焼き菓子を提供。
好きなものや、やりたいことに
旺盛な好奇心をお持ちの高橋さん。
お話を聞いていても、そのパワフルな行動力と
独自の感性に引き込まれました。
精油療法士のセラピーを受け、好きな香りで
気持ちをととのえる“香りもの”にはまっているなか
ONEMEシリーズは効能はもちろん、
香りもとても気に入っていただきました。