JOURNAL

vol.07

何事にもとらわれず自由な発想で一つづつ

南青山の〈logi plants&flowers〉を営みながら、
空間演出やディスプレイを手掛ける
フラワーアーティストとして
活動している宇田陽子さん。
アートワークとして〈PAVILION!〉も手掛けています。

コンセプトは
「何事にもとらわれず
自由な発想で一つづつ
ココロニノコルハナの新しいカタチ」

多くの人がとらわれてしまう常識や
マニュアルをものともせず、
自身の感覚や経験を頼りに進んでいく宇田さん。
その美しい強さは、人を惹きつけてやみません。

「最初に学んだのは、メインの花を決めてから
サブの花や葉ものを合わせていく、という基本の手法。
でもあるとき、メイン同士をぶつけるのも面白いな、
と発見したんです。
以来、それが私のやり方になりました」

スタッフにも常に、「きれいなアレンジはほかにもある。
どんどん個性を出して、
新しい組み合わせを見つけるほうがいい」
と伝えているとか。
扱う花も個性的なものばかり。

「市場で、『なに、これ⁉︎?』というものを
見つけたら仕入れる(笑)。
発色がよく、フォルムがしっかりしている花が好きですね。
花器に生けるとき、
ブーケのように組み合わせるのも綺麗だけど、
私は1輪ずつが最も美しいと思っています」

1輪ならば、生けるのに難しいテクニックは必要なし。

「花器自体も、きれいな色や形が面白いものを選ぶと
1輪生けるだけで空間が華やぎます。
葉ものを1本だけでもいいし、
花がないときもオブジェのように飾れる。
ショップで扱っている〈Henry Dean〉の花器は、
ひとつひとつ手作りで、すべてが1点もの。
アシスタント時代に出会ったのですが、
花器でお花の印象がこんなに変わるんだ、
と教えてくれたブランドなんです」

花器へのこだわりから、
オリジナルアイテムも誕生しました。

「ショップを始める前に構想を練っていたのが、
ダイナマイトや爆弾型のオリジナルのフラワーベース。
形のユニークさだけでなく、
「火花ではなく花を咲かせよう」という想いもあって。
〈earthpiececraft〉の北湯口 敦さんとのご縁もあり、
8周年でのイベントの際に念願の
BOMB VASEを作りました。
それがきっかけで〈life is.〉というブランドも始めました」

〈life is.〉では、花器だけでなく食器もラインナップ。

life isの活動や食器のお話は、
YouTubeでご紹介しています。
文末にリンクがございますので、是非ご覧ください。

多岐にわたって活躍している忙しい日々ですが、
疲れたときはコーヒーショップで気分転換を。

「デザインを考えるときや、1人になって落ち着きたいとき、
コーヒーを飲んでひと息ついています。
昔からその美的センスを尊敬している林下英治さんが営む
〈HADEN BOOKS〉では
ときに仕事の相談をすることも」

コーヒーショップでのひとときと同様に、
宇田さんにとって欠かせないものといえば香水。

「仕事道具はデザインよりも使いやすさを重視していますが、
身にまとう服や香りにはこだわりたい。
今、愛用している〈REPLICA〉は、佇まいから格好いい。
花の香りを邪魔しないよう、控えめにつけています」

幼い頃から、匂い玉や石鹸を集めるなど、
香りものが好きだったという宇田さんは、
〈ONEME〉のミストもお気に入り。

「消臭ミストだけど、あまりにもいい香りで、
つけた瞬間、テンションが上がります。
特にGLOWがいちばん好きで、玄関先に常備。
息子も使っています。
ケミカルな香りじゃないし、服にもかけられるし、
香りが残らないから香水と併用もできる。
スペシャルな存在です」

花の仕事は手が荒れがちだから、
〈ONEME〉のハンドクリームも必需品。

「すーっと染み込んでベタつかないから、
滑って花器を落とす心配もなし。
つけた瞬間にキメが整ううえ、
ずっとしっとりしているから、すごいと思う。
柿渋は傷に塗ることもあると聞くので、
花のとげでつく引っ掻き傷にもいいかも」

植物の力を熟知している宇田さんだからこそ、
主要成分である柿渋にも注目しています。

「以前、造花でオブジェを作る仕事のために
1ヵ月ほどアトリエにこもっていたことがあります。
作業はすごく楽しいながらも、さすがに疲れていて。
そんなとき、スタッフがアトリエに生けてくれた
ハーブとバラの香りに
ものすごく癒されたんです。
いつもは花に囲まれて慣れてしまっていたけれど、
やっぱり植物のパワーってすごい!と改めて感じましたね」

宇田 陽子
宇田 陽子

角浩之氏・野村五月氏に師事。
04年に独立し、フラワーコーディネーターして活動。
06年、西麻布にコンセプトショップ
〈plans&flowers〉をオープン。
09年、〈logi plants&flowers〉として表参道に移転。
14年、「生花が放つ瞬間の美しさをずっと見つめていたい」
という想いから、
アートワークを発表するブランド
〈PAVILION!〉をスタート。
花そのものの強さと、時にはその毒々しさも
ストレートに表現するクリエイターとして、
空間ディスプレイ、広告撮影、
CMなどの装花を幅広く手掛けている。

https://yokouda.katalok.ooo/

日々の作業の中で、
植物の力を感じるとお話しされていた宇田さん。
リフレッシュミストの香り、ハンドクリームの使い心地を
気に入っていただき、
柿渋の効果を感じつつ、
生活に取り入れていただいているようで嬉しいです。

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