ここ数年、からだのこと、健康のことを
強く意識するようになってきたという滝口和代さん。
整体＆漢方に通うようになり、
昨年よりも元気であることを実感しているとか。

「通い始めたきっかけは、私の顔色が悪くて心配した友人が
自分の漢方薬を分けてくれたことでした。
飲んでみたらびっくりするほど効いて、すごく元気に。
その先生を紹介してもらって、3年ほど通っています」

もともと、伝統的なものごとや
自然に近いことを信じるタイプということもあり、
西洋の対処療法ではない、
根本から整える整体や漢方に惹かれているのだとか。

「自分の状態を知って、必要なことを教えてもらうことで
自分が持っている力を引き出したり、強化したりできる。
それは化学ではなく、自然が持つ力ならでは
だと思うんです。
ずっと携わっているアパレルブランド「ネストローブ」も、
天然素材や伝統製法にこだわっているため、
その良さをずっと実感してきました。
だから、からだの調子が悪いときは鍼に頼ったり、
ハーブティーを飲んだり。
最近は足湯にハマっています。
冬だけでなく、真夏こそ試してみてほしい。
数分で体の中からリフレッシュできるんですよ」

家族が起きてくる前の静かな朝に、
お湯を張ったタライに庭で摘んだハーブを入れて、
足をチャポン。

「ハーブの香りとあったかいお湯に
心もからだもほっとします。
水の音にも癒されているのかも。
これだけで１日中、頑張りが持続できるようになるんです」

滝口さんの日々を支えているのは、
こんな小さなことの積み重ね。
こまごまとしたものを収納している
シェーカーボックスを見ては
その美しさに心が震えるのも日常のこと。

「絆創膏や爪切りなど雑多ないろいろを
寡黙にフェードアウトしてくれるエレガントな佇まいが魅力。
何度見ても、こんな美しいものをどうやって作るんだろう、
と思います（笑）。
仕事道具ひとつとっても、そこから学ぶことがある。
例えば、洋服のスタイリングの微調整や
サンプル提案などのときに使う裁ちバサミは
10代の頃から愛用してきた〈舞妓〉のもの。
今でも素晴らしい切れ味を保っていて、
使うたびに気持ちがシャンとするし、初心を思い出す。
実直な職人仕事に、プロ魂を教えてもらっています」

10代という若さで銘品を選ぶという審美眼にも驚きますが、
そこには滝口さんの母や祖母への憧れの気持ちがあるよう。

「実家は美容院を営んでいたので、
私は幼い頃から、母や祖母の仕事を見てきました。
だからか、手を動かす仕事や職人さんに憧れていて。
このハサミを選んだのも、その表れかもしれません。
私自身もパタンナーを目指していたのですが、
いつの間にかプレスとして長く働いてきました。
独立した今は、PRのお手伝いに加えて、
手仕事の良さを伝える仕事も手掛けていきたいな
と思っているんです」

手仕事を感じるものといえば、
ヴィンテージショップで出会ったアイテムの数々も
滝口さんの大切な宝物。

「破れたところを刺繍して補強したり、
不用品をリメイクしたアップサイクルに感動したり。
人の手のぬくもりや想いを感じて、愛着がわいてきます。
今はこういったものたちにヒントを得て
パッチワークの講師でもある母と共同作業で、
少しずつ、バッグや洋服を作っているところ」

〈ONEME〉にもそんな、昔からの伝統と
人の手仕事の良さを感じているとのこと。

「柿渋染めの洋服はよく見ていましたが、
昔から防腐や虫除けに使われてきたと聞き、
独特な色の格好よさだけでなく、
古来、人々に支持されてきたものへの信頼を感じています。
温故知新と言いますが、柿渋という先人の知恵に学んで
現在の暮らし方を学べるのが〈ONEME〉なんですね。
初めて使ったのはトゥースペーストですが
ものすごく気に入っています。
天然の成分の穏やかなフレーバーなのにスッキリする」

今はミストも愛用中。汗をかいたり、
子どもがお菓子をこぼしたり。
なにかと気になるソファまわりの除菌＆消臭にも。

「娘は寝る前にうなじにつけて、とせがみます。
なぜだか汗疹ができにくくなったし、よく眠れるみたい。
帽子の内側にシュッとしたり、
仕事中に首すじにつけてリフレッシュしたり。
香りに癒されて、心も安定する。
小さな現実逃避というか、気分転換にもなっています」